
「VPSってよく聞くけど、実際はどんなサービス?」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
VPS(Virtual Private Server/仮想専用サーバー)は、専用サーバーのような自由度とコストを抑えた手軽さを両立した人気のレンタルサーバーです。
Webサイト運営やアプリ開発、FX自動売買など、さまざまな用途で利用されています。
本記事では、初心者にもわかりやすくVPSの特徴やメリット・デメリットを解説し、数あるサービスの中から厳選したおすすめのVPSサービス5選をご紹介します。
VPSを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
VPSとは?
VPS(仮想専用サーバー、Virtual Private Server)とは、仮想化技術「KVM」や「Open VZ」を使い、共有サーバーに専用サーバーのような環境を構築するものです。
これによって、ユーザーに管理者権限(root)を付与することができるので、OSの選択からソフトウェアのインストールまで自由にサーバーを構築することができます。
VPSのメリット
VPSを利用することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。おもに3つのメリットをご紹介します。
管理者権限が割り当てられる
VPSを利用すると、ユーザーに管理者権限(root権限)が付与されます。
それにより契約中のサーバー領域で自由に作業を行うことができます。管理者の場合は、共用サーバーでは実現できないアプリケーションのインストールやサーバー内の設定変更が可能です。
専用リソースが付与される
VPSでは、それぞれのユーザーの領域にメモリやCPUといったハードウェアの資源が割り当てられています。
ユーザーは専用として利用できるため、共用サーバーと比べて他のユーザーの影響を受けづらくなります。
コストパフォーマンスが高い
VPSは、専用サーバーに近いスペックと自由度を持ちながらも、ランニングコストが低く、コストパフォーマンスが高い点が大きな魅力です。
VPSは、利用できるアプリケーションなどに制限がある「共有サーバー」よりも自由度が高く、「専用サーバー」よりも安く利用できるといったまさに両者のいいとこどりをしたサービスと言えます。
VPSの選び方
まずは、VPSを選ぶにあたって基本的なチェックポイントを押さえておきましょう。
- OSを選択する(Linux系かWindows)
- サーバーのスペックを確認する
- 料金を確認する
- プラン変更が可能か確認する
- 自動バックアップ機能があるか確認する
- サポート体制をチェック
OSを選択する(Linux系かWindows)
Linux系のOSかWindowsどちらか選択しましょう。
一般的にWindowsサーバーの方が割高になっており、別プランとして提供されています。
主流になっているのはLinux系ですが、Windowsサーバーでないとインストールできないソフトウェアもあります。
FXで利用するMT4/5は基本的にWindowsでのみインストール可能です。MT4/5の利用を検討している方はWindowsサーバーを選択しましょう。
マイクラやARK:Survival Evolvedといったゲーム用サーバーであれば、Linux系で問題ありません。
Webシステムの開発などもLinux系で良いと思いますが、開発するシステムによって変わりますので、要件に合わせて選択しましょう。
サーバーのスペックを確認する
VPSによってサーバーのスペックが異なります。
主に「メモリ」、「CPU」、「SSD(ストレージ)」の3つのスペックをチェックしておきましょう。
VPSによってはメモリ1GB未満の小規模プランが提供されていなかったり、料金は安いが、SSDが少ない場合など、VPSによって提供されているスペックはさまざまです。
利用するアプリケーションやソフトウェアの必要スペックを確認し、VPSが提供しているスペックと照らし合わせてください。
本記事の「【安い順】国内VPSの比較表」で各VPSのスペックを一覧で表にしていますので、チェックしてみてください。
料金を確認する
料金ももちろん気になるところだと思います。
必要なスペックを満たしている中で、できるだけコストを抑えていきたいですよね。
VPSによっては、長期契約をすれば割引がされたりするところもあります。
また、料金体系も月額固定の料金を採用しているVPSや、動かしている時間だけ課金される時間単位での従量課金を採用しているVPSなどさまざまです。
時間単位に応じた課金はコスト予測がしづらいですが、料金の上限が設定されているので、想定外のコストがかかることはありません。
日常的に使用することはないといった方は、時間単位での料金制度の方がお得に利用できるかもしれません。
プラン変更が可能か確認する
プランをスケールアップすることができるVPSはたくさんありますが、スケールダウンができるかどうかVPSによって異なりますので、チェックしておきましょう。
契約時よりも利用機会が減った場合やオーバースペックだった場合に、余計なコストを削除源するためにもスケールダウンができるか確認しておきましょう。
自動バックアップ機能があるか確認する
構築したサーバーのバックアップを自動で取得するバックアップ機能が提供されているVPSもあります。
誤ってサーバーを上書きしてしまったり、削除してしまったりした場合にすぐに復旧できますし、バックアップから別のサーバーを立てることもできます。
基本的に有料オプションになっていますが、より保守性の高いサーバーが必要な場合はチェックしておきましょう。
サポート体制をチェック
格安VPSの場合、サポートはメールかチャットのみといったケースもあります。
法人利用や商用利用など、より手厚いサポートが必要な場合は、電話サポートが提供されているVPSがおすすめです。
また、カスタマーサポート以外にも、VPSの操作やアプリケーションのインストール方法などが解説された公式マニュアルが充実しているところも安心して利用できます。
おすすめのVPSサービス5選
ABLENET VPS

「ABLENET VPS」は、K&Kコーポレーションが運営しているVPSサービスです。
サーバー稼働率99.99%以上の実績や、20年以上大規模障害がなく、幅広い容量のデータに対応する転送量に強みがあります。
回線速度は200Mbpsと他社の倍であり、転送量も無制限となっているため、音楽・動画のストリーミングといった大容量データを扱う用途にぴったりです。
また、サーバーリソースに余裕をもたせ、オーバーコミットさせていないため、安定稼働を求められるFX自動売買ユーザー様にも重宝されています。
≪Windows版の料金プラン≫
プラン | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | CPU | メモリ | ディスク種類・容量 |
---|---|---|---|---|---|
Win1 | 無料 | 初回:1,540円 更新時:2,179円 | 2コア | 2GB | SSD /60GB |
Win2 | 無料 | 初回:2,090円 更新時:2,809円 | 3コア | 3.5GB | SSD /120GB |
Win3 | 無料 | 初回:3,322円 更新時:4,798円 | 4コア | 6GB | SSD /150GB |
さくらのVPS

「さくらのVPS」は、レンタルサーバー大手のさくらインターネットが提供しているVPSサービスです。
2010年から豊富な運用実績があり、信頼性と安定性に定評があります。
誰でも使いやすいシンプルなコントロールパネルや、スタートアップスクリプトによる初期設定の支援など初心者に適したVPNサービスです。
ローカルネットワークの接続台数に上限がないため、同一IDで契約中の「さくらのVPS」に何台でも接続できるといった特長もあります。
そのほかデータセンターを自社で運用し、専門の技術者が24時間365日監視しているため、運用体制の面においても信頼のおけるサービスであると言えるでしょう。
≪Windows版の料金プラン≫
プラン | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | CPU | メモリ | ディスク種類・容量 |
---|---|---|---|---|---|
512MB | 無料 | 643円 | 1コア | 512MB | SSD/25GB |
1GB | 無料 | 880円 | 2コア | 1GB | SSD /50GB |
2G | 無料 | 1,738円 | 3コア | 2GB | SSD /100GB |
4G | 無料 | 3,520円 | 4コア | 4GB | SSD /200GB |
ConoHa VPS

「ConoHa VPS」は、GMOインターネット株式会社が提供しているVPSサービスです。
コントロールパネルは直感的な操作が可能で、コマンド操作が不要となりさまざまな作業をこなすことができるなど、圧倒的な使いやすさから国内No.1のユーザー数を誇っています。
「ConoHa VPS」では、WordPress実行環境「KUSANAGI」を利用でき、インストールするだけで細かい調整せずに、世界最速級のWordPress環境を構築することができます。
すぐにサーバーを用意したいといった方におススメのVPSサービスです。
≪Windows版の料金プラン≫
プラン | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | CPU | メモリ | ディスク種類・容量 |
---|---|---|---|---|---|
1GB | 無料 | 1,100円 | 2コア | 1GB | SSD /100GB |
2GB | 無料 | 2,200円 | 3コア | 2GB | SSD /100GB |
4GB | 無料 | 4,290円 | 4コア | 4GB | SSD /100GB |
8GB | 無料 | 8,470円 | 24コア | 8GB | SSD /100GB |
WebARENA Indigo

「WebARENA Indigo」は、NTTグループが提供VPSサービスです。
国内最安水準の非常に安い価格帯で利用できる点が大きな魅力です。
1GBプランであれば、初期費用もかからず月額349円(税込)から利用できます。
サーバーの維持コストをなるべく抑えたい方におすすめのVPNサービスと言えるでしょう。
≪Windows版の料金プラン≫
プラン | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | CPU | メモリ | ディスク種類・容量 |
---|---|---|---|---|---|
1GB | 無料 | 825円 | 1コア | 1GB | SSD /50GB |
2GB | 無料 | 1,650円 | 2コア | 2GB | SSD /100GB |
4GB | 無料 | 3,190円 | 4コア | 4GB | SSD /200GB |
クラウド VPS byGMO

「クラウド VPS byGMO」は、クラウド事業に注力しているGMOグローバルサインが提供しているVPSサービスです。初期費用がいらずリーズナブルな料金設定が魅力のVPSサービスです。
ディスク容量やIPなどのリソースは、自由に増設が可能となります。
さらにVPSパネルでリソースの使用状況をチェックできるので、柔軟かつコスト効率的なサーバー管理を実現することが可能です。
また、サーバー稼働率99.99%保証や24時間365日専門スタッフによる万全なサポート体制が用意されているため、安心して利用することができます。
≪Windows版の料金プラン≫
プラン | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | CPU | メモリ | ディスク種類・容量 |
---|---|---|---|---|---|
V0 | 無料 | 605円 | 1コア | 512MB | SSD/20GB |
V1 | 無料 | 1,188円 | 2コア | 1GB | SSD/50GB |
V2 | 無料 | 1,848円 | 3コア | 2GB | SSD /100GB |
V4 | 無料 | 2,948円 | 4コア | 4GB | SSD /100GB |
おすすめのVPSサービス5選のまとめ
VPSは、専用サーバーのような自由度と、レンタルサーバーの手軽さを兼ね備えた仮想サーバーです。
コストを抑えつつ、自分好みに環境を構築できるため、Webサイト運営やアプリ開発、FX自動売買など幅広い用途に活用されています。
本記事で紹介したおすすめのVPSサービス5選を参考に、自分の目的やスキルレベルに合ったサービスを選び、快適なVPS運用をスタートしてみてください。